私のいる場所から:アセトウ・トゥレ(Assétou Touré)

Photo: UN Women/Coumba Bah

私は6歳で女性器切除を経験しました。しかし、最もトラウマになっている経験は、姉が切除されているところを見たことです。彼女は運悪く大けがを負い、もう少しで死ぬところでした。女性器切除の傷跡は一生残ります。ここでは、女児の80%以上が女性器切除を経験します。

約20年前、私はリーダーそして教育者となって、ジェンダーに基づく暴力を撤廃するために精力を注ごうと決意しました。最初の闘いは、自分の娘たちを守ることでした。19歳から27歳までの娘が4人いますが、誰も女性器切除を経験していません。夫は容易く受け入れてはくれませんでしたが、私の意見に耳を傾けてくれました。私の実体験とまわりの証言が夫を説得したのです。

私たちには、すべての女児が尊厳を守られ充実した人生を送れるよう行動し、保証する義務があります。自分の仕事が大好きです。恥ずかしさも恐怖も感じません。私の役割は、命を守り、人々の尊厳を守ることです。同意書にサインし、正式な宣誓を行うよう女性と男性に求めることで、何千人もの命を救ってきました。そうすることで、彼ら・彼女ら自身が女性器切除に関与しないよう、また周囲が行うことも黙認しないよう同意に導きました。平均で毎月少なくとも100人の新しい署名を得ています。また、女性器切除の慣行率がマリ国内で最も高いキタの2人の切除師に対し、女性器切除の慣行を止めるよう説得しました。”

マリ共和国のアセトゥ・トウレ(49歳)は、女性器切除を経験したサバイバーです。彼女は、この有害な慣習を撤廃するために人生を捧げています。2011年以降、UN Womenは、フランス政府の拠出をもとにこうした取組みを支援しています。キタにおけるトウレの取組みは、昨年採択されたジェンダー平等達成を目指す持続可能な開発目標(SDGs)の目標、そして目標5における具体的なターゲットの1つにつながります。それらは児童婚や早期婚、また女性器切除などのあらゆる有害な慣行の撤廃を目指しています。