私のいる場所から:ローラ・ボスネア(Laura Bosnea)

Photo: 国連プログラム"政治における女性"

私が21歳のとき、夫は父から私を “奪い” ました。私は当時学生でした。私の父は、ある条件を付して結婚を認めました。それは、 “私がロースクールを修了することを夫が認めること” でした。しかし、私たちは結局二人の子供をもうけ、私は学業を修めることができませんでした。

私は家にいるタイプではなかったので、コミュニティーの問題に取り組むようになりました。ロマ人の女性の一人として、ロマ人の権利がコミュニティにおいて尊重されるようにしたかったのです。そこで私は、ロマ人と地元行政との間のコミュニティ仲介者になりました。それから地元議会に選出されるまでは長くかかりませんでした。2015年、私はモルドバにおいて初のロマ人女性議員の一人となったのです。しかし私は弱冠28歳であり、若いロマ人女性として、認められるようになるのは難しいことです。

私の夫は、子どもをないがしろにしていると私を責めます。来る日も来る日も、日の出から日没まで、乳母が自分の子供の面倒を見ている間、私はよその子供を助けようとしています。私の夫にとって、女性は家事を行い、子どもの面倒を見るため家にいるべき存在なのです。不利な状況にある人々を助け、正義のために闘うという私の決意を夫に説得するよう試みています。

しかし、私の努力は実を結びつつあります。私が議員になってから、79人のロマ人の子供が学校に登録されました。現在、ロマ人が居住していた通りには街灯がつき、ゴミ箱が設置されています。これらを微々たる変化と考える人もいるかもしれません。しかし、私はこれらを達成するために懸命に取り組んだのです。私の将来の計画は、ロースクールを卒業し、脆弱な集団の女性や子供のためのコミュニティセンターを作ることです。これこそが私のミッションであると思っています。"

ローラ・ボスネア(28)は、2015年、リシュカニ市の地方議員にモルドバにおける初のロマ人女性議員として当選しました。選挙前、彼女はスウェーデン政府の拠出によりUN Womenが提供するキャンペーンやリーダーシップ研修に参加しました。持続可能な開発目標の目標10は、年齢、性別、障がい、人種、民族、出身、宗教、経済的地位、その他の地位などに関係なく、すべての人を対象にした社会的・経済的・政治的なインクルージョンをエンパワーし推進することを目標としています。