私のいる場所から:ルーシー・ンドゥアティ(Lucy Nduati)

Photo: Lucy Nduati

私の出身地では、警察官は最も尊敬される人々の中に位置づけられており、私がその一人になることは家族の誇りとなりました。しかしながら、ケニアにおいて女性が警察官になることには、様々な試練が伴います。ケニアの文化は、アフリカの古い家父長制度の文化を汲んだものであり、女性は権力ある場所に位置づけられていません。私が男性を逮捕するならば、多くの場合男性は権威を傷つけられたように感じるでしょう。時に彼らは性的に誘惑して、彼らを見逃さざるを得ない状況に私を追いやろうとすら考えています。

女性が警察官の一部になることは重要です。なぜなら、多くの人々は女性の方が思いやりがあると考えているからです。女性は、コミュニケーションに基づいた警察官としての独自の方法があるのです。

私は、過去6年間にわたり、警察管理本部の一員を務めてきました。ケニア女性警察連合の事務官としてのキャリアにおいて、セクシュアル・バイオレンスやジェンダーに基づく暴力に関係した事件に大きな関心をもつようになりました。最近では、中間・若手管理職レベルの警察官のためのネットワークを運営しています。そして、私たちは起訴がうまくいくよう事件解決に努めています。

ルーシー・ンドゥアティ(34歳)はシングルマザーであり、ナイロビの警察官です。彼女はこれまでのキャリアにおいて、性的暴力やジェンダーに基づく暴力に関する事件を扱ってきました。そして、そのような生存被害者たちが司法での解決を得られるよう尽力してきました。2013年、UN Womenは、ケニア政府の支援を得て、ケニア女性警察連合の設立を支援し、女性の警察官が増えるよう取り組んでいます。ンドゥアティの取組みは、昨年採択された持続可能な開発目標(SDGs)に直接関係しています。目標16は、平和で包摂的な社会を推進し、あらゆるレベルにおいて効果的で責任ある包摂的な制度を構築することを目標としています。