アジア太平洋地域における「女性と平和・安全保障の国家行動計画」に関する シンポジウムが開催されました

日付: 2016年7月14日

UN Womenは、日本政府との共催により「女性と平和・安全保障の国家行動計画に関するアジア太平洋地域シンポジウム」(The Asia-Pacific Regional Symposium on National Action Plan on Women, Peace and Security)を、7月11日から13日までタイ・バンコクにて開催しました。当イベントは、アジア太平洋地域から17ヵ国の代表が一堂に会し、女性と平和・安全保障(WPS)に関する各国の知見を共有し、今後の取り組みについて議論する初めての機会となりました。

会期中は、政府、学術界などから代表者や専門家が集まり、「気候変動に伴う災害や紛争による避難生活がどのように女性の安全を脅かすのか」など、近年新たに浮上している課題について話し合いました。「暴力の拡大を未然に防ぐ方法とその重要性」というテーマも焦点の一つでした。また、「WPSに関する国家行動計画」がどのように策定され、紛争被害にあった女性たちに実用的な利益をもたらすべく実施されるべきかについて、意見を交換しました。そして、アジア太平洋諸国は、紛争被害にあった女性を、平和・安全保障の取り組みの中心に位置づけるべきであると結論付けました。

UN Womenアジア太平洋地域のロベルタ・クラーク事務所長は、「女性は、紛争予防・平和構築・復興等のすべてのプロセスにおけるあらゆるレベルで強力な参加者となるべきです」と述べ、女性が紛争後の経済復興を加速させ、平和構築の持続可能性を高め、寛容と包括の文化を創出することを強調しました。

外務省 総合外交政策局 女性参画推進室の北郷恭子室長は、「本シンポジウムは、近年新たに浮上している課題やその傾向について考え、今後の国家行動計画のプロセス及び、国際的なWPSに関するアジェンダの発展に寄与する画期的な機会です」と述べました。

在タイ日本大使館の福島秀夫次席公使は、「日本は、紛争予防における女性のリーダーシップを強く認識しており、2015年にWPSに関する独自の国家行動計画を策定しました」と述べ、日本国内及びアジア太平洋地域全体で平和・安全保障における女性の役割を強化するための日本政府によるコミットメントを強調しました。

UN Women平和安全保障チーフ パイヴィ・カニストは、WPSに関する国家行動計画が成功し、効果をもたらすためには、強い政治的意思、市民社会との協力、履行のための財源、そして成果の測定が必要だと述べました。

国連安保理決議第1325号と女性と平和・安全保障(WPS)に関する国家行動計画

2000年10月に全会一致で採択された国連安保理決議第1325号は、平和・安全保障を維持し促進していくための全ての取り組みに、女性が平等に、そして完全に参加する重要性を強調しました。それ以降、さらにWPSに関する7つの決議が採択され、WPSアジェンダの履行に向けた強固な枠組みが形成されました。それにより、1979年の「女子に対するあらゆる形態の差別撤廃に関する条約(CEDAW)」や1995年の「北京宣言」及び「行動綱領」(1995 Beijing Declaration and Platform for Action)など、既存の国際的なコミットメント、条約や女性の人権に関する会合が後押しされました。

それらのコミットメントを国家レベルで実行に移すために、国連はWPS決議の履行や進捗状況を測定するためのメカニズムの一つとして、加盟国に対しWPSの国家行動計画を導入するよう推奨しています。2016年5月時点で、アジア太平洋地域9ヵ国や発展途上国を含む63ヵ国が国家行動計画を策定しています。

17 Asia-Pacific countries join together to promote women, peace and security