先住民女性の権利とアクティビズム

日付: 2017年5月9日

New York



左から デボラ・バーロス・フィンス 写真:UN Women/Ryan Brown、タルシラ・リヴァラ 写真: UN Women/Ryan Brown、

ママ・ネーマ 写真:UN Women/Deepika Nath、プラティマ・グルン 写真:UN Women/Ryan Brown

「UN先住民問題に関する常設フォーラム」年次総会は、4月24日から5月5日までニューヨークの国連本部で開催され、「先住民族の権利に関する国際連合宣言」採択十周年が祝われました。

当宣言は、2017年9月13日に国連総会で採択された、先住民の権利に関して最も包括的かつ国際的な合意です。本フォーラムでは、世界の約3億7000万人いる先住民[1]の権利、尊厳、福祉を守るため、この宣言を実行していくための方法について議論しました。UN Womenは、先住民族問題に関するの機関間支援グループの共同議長として、多くのイベントに参加していきます。

過去10年の間に法律、憲法、教育制度、健康の分野において進歩がみられたものの、世界中の先住民の人々はいまだ社会的に弱い立場にあり、疎外されています。彼・彼女らは貧困の影響を過度に受けており、農村部で極度の貧困に苦しむ人々の33%は先住民コミュニティーの出身です[2]。

先住民の文化や生活は、彼・彼女らの伝統的な土地と密接につながっています。彼・彼女らは、伝統的で自然環境についての優れた知識を持っており、気候変動に対する適応反応に精通しています。例えば、先住民の人々は、二酸化炭素や温室効果ガスの排出を抑える環境に配慮した活動を発達させてきました。にもかかわらず、土地の争奪や産業の拡大、気候変動によって多くが自分たちの土地や生活を失っており、その文化は存続の危機にあります。推定では、毎週1つの先住民の言語が消滅しています[3]

「先住民の権利に関する国際連合宣言」は、特に先住民女性の権利やニーズに注意を向け、彼女らを暴力から守るよう行動を促してきましたが、現在も彼女らは過度の差別や暴力の対象となっています。先住民女性の3人に1人以上が一生のうちにレイプ被害に遭っているほか[4]、妊産婦死亡や若年妊娠、HIVやエイズなどの性感染症に罹患する率も平均より高くなっています[5]。

「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の「誰も置き去りにしない」という理念は、先住民女性及び女児のエンパワーメントに弾みとなり、全ての先住民の権利を促進するものです。

今回の「第16回UN先住民問題に関する常設フォーラム」年次総会において、UN Womenは、気候変動、貧困、ジェンダーに基づく暴力、武装紛争などの様々な困難に立ち向かう世界中の先住民女性のアクティビズム(社会的・政治的な改革を目指す行動)、及び彼女らの声に注目しました。

[1] 先住民の人々について https://sustainabledevelopment.un.org/majorgroups/indigenouspeoples

[2] 国連開発計画(2014)人間開発報告書2014 3頁

[3] Indigenous Children’s Education and Indigenous Languages(先住民の子どもの教育と先住民の言語), Expert paper prepared for the Permanent Forum on Indigenous Issues, Permanent Forum on Indigenous Issues, 4th Sess., Prov. Agenda Item 3, U.N. Doc. E/C.19/2005/7

[4] Report of the Special Rapporteur on the rights of indigenous peoples(先住民の権利に関するレポート201513

[5] Report of the Special Rapporteur on the rights of indigenous peoples(先住民の権利に関するレポート)(20159