福嶌香代子UN Women日本事務所長がパネリストとして登壇 ―文京区・日本女子大学主催「社会を輝かせる女性たち:広岡浅子の拓いた日本の女性高等教育、そして世界へ」

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2月23日(火)に、文京区と日本女子大学の主催により、社会を輝かせる女性たちをテーマにシンポジウムが開催されました。文京区は、日本における女子高等教育のはじまりの地として、広岡浅子をはじめ、女性教育に尽力した多くの歴史上の人物たちとゆかりある地です。

第1部では、連続テレビ小説「あさが来た」の時代考証を担当された原口泉氏(志學館大学教授)による基調講演が行われ、ドラマ作成の舞台裏から、歴史上の人物と現代のわれわれをつなぐ様々なエピソードが語られました。

パネルディスカッションの様子。登壇者中央席左から、福嶌香代子UN Women日本事務所長、蟻川芳子日本女子大学前学長、原口泉志學館大学教授、妹島和世氏(建築家) Photo:文京区

第2部では、日本女子大学の卒業生であり、建築家として活躍されている妹島和世氏による講演が行われ、同大学および大学院在学時に恩師から受けた「とにかく面白いと思ったことはやってみる、途中でやめない」という言葉を胸に、今日まで世界の第一線で活躍する建築家として精力的に活動されてきた経験が語られました。

その後、原口 泉氏(志學館大学教授)、妹島和世氏(建築家)、蟻川芳子氏(日本女子大学前学長)、福嶌香代子(UN Women日本事務所長)が登壇しパネルディスカッションが行われました。

「女性としてどういうことを目標にするか?」という質問に対し、福嶌所長は「UN Women日本事務所ができてよかったと、皆さまに思っていただけるように尽力したい」と、UN Women日本事務所の活動への想いを語るとともに、「女性も男性も、いろんな人が、そして、いろんな立場の人がつながっていくことが大切」というメッセージを伝えました。

また、「次の若い世代が社会で目標をもって生きるために、若いうちにすべきこととは?」という質問に対して、各パネリスト(敬称略)からは次のようなメッセージが来場者に届けられました。

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福嶌香代子UN Women日本事務所長  Photo: 文京区

福嶌:「何を勉強してもよい。自分の興味のあること、自分が疑問に思ったことを知っていくことが自分の道を見出すことにつながる。」
蟻川:「幅広い教養教育を若いうちに行うことが、問題解決能力につながり、自立につながる。いろんなことに疑問をもち、本音で議論することが大事。」
原口:「壁をつくらない、他者を排除しない生き方が今も昔も大事。つながりを持って生きることが持続可能な生き方のように思う。専門性を身につけると同時に、様々な人とコラボレーションしていくことも大事。」
妹島:「興味があることをどんどんやると同時に、嫌だなと思うことも忍耐して経験することが若いうちには大切。問題を解決するだけでなく、問題を見つけていくことが重要。」

本シンポジウムには、老若男女さまざまな人が参加し、登壇者たちによる興味深い話の数々に熱心に耳を傾ける様子がうかがえました。