文京学院大学の学生有志による『Girl Rising~私が決める、私の未来~』自主上映会にて、福嶌香代子UN Women日本事務所長がメッセージを贈呈

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Photo:文京学院大学

10月28日(金)に、文京学院大学・本郷キャンパスで開催された『Girl Rising ~私が決める、私の未来~』の自主上映会に、福嶌香代子UN Women日本事務所長が出席し、メッセージを贈りました。本上映会は、同大学の外国語学部の甲斐田万智子教授の授業「国際文化協力」などを履修し、世界の女児たちの人権問題を学んでいる学生有志とグローバル・ボランティア部によって主催されました。

国際NGOプラン・ジャパンが制作した『Girl Rising ~私が決める、私の未来~』は、早すぎる結婚や、震災、貧困、カムラリ家事使用人、性的虐待や女子教育を阻むざまざまな障壁などの世界中の女児が直面する状況、そして彼女たちの持つ可能性を描いた作品です。映画には9か国から9人の女児が登場し、各国出身のディレクターが、自国の女児を取材して実話に基づいて製作しました。ナレーターはメリル・ストリープやセレナ・ゴメスなどの著名人が担当しています。

福嶌UN Women日本事務所長はメッセージにて、同大学の学生自らが上映会を企画し開催するという行動を起こしたことに先ず敬意を表しました。そして、児童婚や低年齢での妊娠、女性器切除や人身取引など、世界中の女児が直面する問題について説明しました。

また、持続可能な開発目標(SDGs)の一つとして、ジェンダー平等の達成を定めた目標5が、「人身売買や性的・その他の種類の搾取など、すべての女性及び女児に対する公共・私的空間におけるあらゆる形態の暴力を排除する」こと(5.2)、 そして「未成年者の結婚、早期結婚、強制結婚及び女性器切除など、あらゆる有害な慣行を撤廃する」(5.3)ことを具体的なターゲットに設定していることに触れ、UN Womenが、持続可能な開発目標(SDGs)の達成期限である2030年までにジェンダー平等を達成することを目指して、国連加盟国へ取り組みを加速化するよう呼びかけていることを紹介しました。

UN Womenの具体的な取り組みとしては、マラウィにおける児童婚撲滅への支援を挙げました。アーサー・ピーター・ムタリカ マラウィ大統領は、ニューヨークで2030アジェンダが採択された際に、UN Womenの集まりでジェンダー平等に向けたコミットメントを表明する中で、児童婚の撲滅を表明しました。UN Womenは児童婚をなくすことを盛り込んだ同国の婚姻法の制定を支援しました。先日の国際ガールズデーには、UN Women親善大使のエマ・ワトソンがマラウィを訪問し、この取り組みにより学校に戻ることが出来た女児たちに会っています。また、2016年9月に立ち上がった、UN Womenの「Making Every Woman and Girl Count」イニシアティブが、様々なパートナーと協力して女児を支援する取り組みを開始したことも紹介しました。

最後に、「本日の映画では、厳しい状況に置かれながらも希望を見出した女の子達の姿が描かれています。本日の上映会が世界の女の子が直面する状況について理解を深め、考え、行動につながる機会となることをお祈りして、私からのメッセージとさせていただきます」と言葉を贈りました。