性差別的なジョークや「男の子だからしょうがない」という態度から、サッカークラブは長い間、伝統的な「男らしさ」が温存される環境でした。このような伝統的な男性像や 堅苦しい性役割への固執は、女性にも男性にも害を及ぼし、支配的、攻撃的、感情的抑圧を特徴とする「有害な男らしさ」と呼ばれています。
「有害な男らしさ」の問題に取り組み、サッカー選手を変革の推進者として採用するため、「Show that you are in the first league!(1軍であることを示そう!)」と題したビデオが、EU (欧州連合)の資金提供により西バルカンおよびトルコにおける女性に対する暴力の終焉に関するUN Women地域プログラム「Implementing Norms, Changing Minds(規範の実践、意識の改革」」で展開される地域キャンペーン「Embracing positive masculinities to promote gender equality and end violence against women(ジェンダー平等を促進し、女性に対する暴力をなくすためのポジティブな男らしさの実現)」の一部として制作されました。
このビデオは、西バルカン諸国(アルバニア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、コソボ*、北マケドニア、セルビア)およびトルコの著名なサッカー選手6人が出演し、ポジティブな男性像や男性による女性への暴力がいかに男性や少年にも害を与えているかについて意見を述べています。
「今、大人の男として、間違いは正せる!と信じています。人は変われる。愛と尊敬の気持ちを持って接しましょう」と、マンチェスター・ユナイテッドに所属するセルビア人選手、ネマニャ・マティが語っています。
ビデオには、ネマニャ・マティ選手のほか、元FCナント、アルバニア出身のロリック・カナ(Lorik Cana)選手、インテルナツィオナーレ・ミラノ所属、ボスニア・ヘルツェゴビナ出身のエディン・ジェコ(Edin Džeko)選手、SSCナポリ所属、コソボ出身の
アミール・ラフマニ(Amir Rrahmani)選手、ウディネーゼ・カルチョ、北マケドニア出身のイリヤ・ネストロフスキ(Ilija Nestorovski)選手、フェネルバフチェSK、トルコ出身のアルタイ・ベインドゥル(Altay Bayındır)選手からのメッセージも紹介されています。