シマ・バフースUN Women事務局長が来日、日本とのパートナーシップを強化

日付:

[プレスリリース]

ジェンダー次世代フォーラムでの基調講演。写真:UN Women
ジェンダー次世代フォーラムでの基調講演。写真:UN Women

シマ・バフース国連事務次長兼UN Women(国連女性機関)事務局長は日本政府の招へいを受け、12月9日から12日まで日本を訪問しました。世界各地で女性の権利に対する揺り戻しが見られるなか、事務局長の訪日は、ジェンダー平等と女性のエンパワメントを実現するにあたり日本のリーダーシップがますます重要なものとなっている事実を示しています。事務局長は訪日中に様々なパートナーと会談し、日本とUN Womenの強い連携を確認すると同時に、2030年を前に持続的な開発目標(SDGs)5の実現に向けた取り組みを加速することで合意しました。

バフース事務局長は、ジェンダー平等推進の担い手の育成を目指す「ジェンダー次世代フォーラム (外務省主催)」の初開催にあたり、基調講演を行いました。「不平等が現実のものとして残る限り、私たちが望む世界も、皆様が望む世界も、実現することはできません。しかし、若い方々には、皆様が生きている間にジェンダー平等を達成する力があると確信しています」と述べ、変革を起こすにあたり若者が持つ可能性を強調しました。

事務局長は訪日中、茂木敏充外務大臣をはじめとする政府高官を表敬しました。茂木大臣とは、女性のエンパワメントをはじめとする共通の優先課題について確認すると同時に、女性・平和・安全保障(WPS)などの日本が国際社会において重要な役割を果たしてきた分野について意見交換を行いました。また、黄川田仁志女性活躍担当大臣への表敬では、今後の方針や取り組みを示す第6次男女共同参画基本計画や、公私にわたり女性のリーダーシップが推進されることの重要性について議論しました。

茂木外務大臣への表敬訪問。写真:外務省提供

黄川田女性活躍担当大臣への表敬訪問。写真:UN Women

国際協力機構(JICA)の田中明彦理事長との会談は特に意義のある成果に繋がりました。バフース事務局長と田中理事長は、UN WomenとJICAの組織間では初となる協力覚書(MOC)を署名・交換しました。今回の協力覚書は、開発協力における両者のより一層の連携を促すとともに、ジェンダー平等と女性のエンパワメントの視点を日本の国際協力に取り入れるための協働を促進する大きな一歩です。

田中理事長と協力覚書の交換。写真:UN Women
田中理事長と協力覚書の交換。写真:UN Women

また、バフース事務局長は「女性活躍を国際的に推進する議員連盟」および「WPS議会人ネットJAPAN 」に所属する国会議員の皆様と意見交換を行いました。女性のエンパワメントやWPSアジェンダを推進していく上で、議会が果たす役割の重要性について認識を共有するとともに、「WPSフォーカルポイント・ネットワーク」の共同議長国として日本が果たした国際的な貢献について謝意を示しました。

女性活躍を国際的に推進する議員連盟の皆様と。写真:UN Women

WPS議会人ネットJAPAN の皆様と。写真:UN Women

自治体との連携も等しく重要です。事務局長は、UN Women日本事務所を受け入れていただいている文京区の成澤廣修区長を表敬訪問し、長年にわたるUN Womenへの支援に対して感謝の意を述べました。また、インクルーシブで持続可能な社会を実現するにあたり、地方自治体と国際機関との協働が不可欠であることを強調しました。 

成澤文京区長への表敬訪問。写真:UN Women
成澤文京区長への表敬訪問。写真:UN Women

最終日には、インクルーシブな社会づくりに取り組む主要企業の経営層を招待し、「ビジネス・リーダーズ・ダイアログ」を開催しました。 会合には、イケア・ジャパン様、カルティエ ジャパン様、サニーサイドアップグループ様、資生堂様、商船三井様、マッキャン エリクソン様、ユニ・チャーム様が参加し、これまでの成果と今後の展望を共有しました。 事務局長からは、Unstereotype Alliance、女性のエンパワーメント原則(WEPs)、HeForShe等へのコミットメントに敬意を表するとともに、日本の業界リーダーと協働して女性活躍の推進に取り組む決意を伝えました。

ビジネス・リーダーズ・ダイアログ。写真:UN Women
ビジネス・リーダーズ・ダイアログ。写真:UN Women

日本は、開発、人道、平和構築の各分野において女性の権利の推進を支援する、UN Womenの世界トップ10の主要パートナー国の一つです。

3年ぶりとなる今回の公式訪日は、国際的な政策面でのリーダーシップから地域レベルでの取り組みに至るまで、日本とUN Womenのパートナーシップの幅の広さと深さを示すものとなりました。日本が中東やアフリカなどの地域において、紛争や人道危機の影響を受ける女性と女児への支援を継続する中、多国間主義と包摂的な世界に向けたリーダーシップに対する共通のコミットメントを改めて確認する機会となりました。前向きな対話と具体的な合意を重ね、日本とUN Womenの強固なパートナーシップは、日本および世界各地における女性と女児のための社会変革を加速させる上で極めて重要であることを再確認しました。

バフース事務局長は今回の訪日を振り返り、「記念すべき第一回目となる『ジェンダー次世代フォーラム』の開催にあたり重責を託していただけたことを大変光栄に思います。このフォーラムは、私たちが目指す未来を形づくっていく若いリーダーたちによる希望に満ちた場となりました。UN Womenと日本は、世界各地でのジェンダー平等の促進、および人道危機の現場における女性・平和・安全保障の推進に共に取り組んでいます。『持続可能な開発のための2030アジェンダ』の目標年まで5年を残す中、この重要なパートナーシップをさらに深化させ、女性と女児のための変革を加速していきたいと考えています」と述べました。