日本政府拠出案件~フィリピン~第3弾

もし女性たちの知識が豊富で技術を持っていたら、彼女たちは平和に関する不可能を可能に変えることができます

anisa taha

写真:UN Women/Joser Dumbrique

 

「私が14歳のとき、父は私が結婚することを望んでいました。そして父は私の同意なしに私たちのコミュニティに住む男性と私を婚約させました。私は父に「結婚したくない!勉強したい」と言いました。しかし、父は「ミンダナオには戒厳令があるから勉強できない」と言いました。それで私は逃げて、自分で宗教を勉強しに行きました。

 

私は2008年にラジオ局で働き始め、ある番組で司会者のアシスタントを務めました。2015年、私はUN Womenが主催する平和構築に女性がどのように関与できるかについてのトレーニングを受けました。そして今、私は自分のラジオ番組の司会者を務めています。私のラジオ番組で私は、「女性の権利と役割は何ですか?」と尋ねます。

ミンダナオの状況について話すと、人びとは常に女性を見下し、彼女の役割を軽視します。ほとんどの女性は自分の権利を知りません。彼女たちは自分たちの責任しか知りません。女性は自分の権利を知らなければなりません。なぜなら、知らなければ彼女は常に犠牲者となるからです。

しかし、紛争時において女性は非常に重要です。問題を解決するために、女性は武器の代わりに知識を使うことによって多くのことを成し遂げることができます。たとえば、地方自治体の開発資金の5%は、女性のためだけの事業に使われるべきです。女性たちはこのお金について、そしてこのお金がどのように使われているかについて政府に質問することができます。

私たちはラジオ番組でこれらのことについて話します。家庭内そしてコミュニティにおいて紛争を防ぐ方法と平和を築く方法を女性たちが知る手助けを私たちはしようとしています。私の希望は、女性が新政府のあらゆる政治的過程に関わることです。私たち女性はそうするべく生まれてきたのです。」

 

アニサ・タハ・アラブさん(54歳)は、イスラム教指導者であり、フィリピンのミンダナオ島各地で放送されているUN Womenのラジオ番組の司会者でもあります。ミンダナオの住​​民が数十年にわたる武力闘争を終わらせる可能性のある国民投票に投票する準備をする中、ラジオ番組は女性たちに彼女たち自らの権利について、そして彼女たちが平和に貢献する方法について知らせます。ラジオ番組は、女性のエンパワーメントによって暴力的過激主義を防止し平和構築に貢献することを図るUN Womenの地域事業「Empowered Women, Peaceful Communities~エンパワーされた女性、平和なコミュニティ~」の一環です。本地域事業は日本政府の支援によって実施されています。アニサさんのお話は、持続可能な開発目標の16番目の項目(平和と公正をすべての人に)に関連しています。

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Empowered Women, Peaceful Communities」事業に関する詳しい情報(日本語)はこちら