日本政府拠出案件~フィリピン~

写真:UN Women/ Josier Dumbrique

              写真:UN Women/ Josier Dumbrique

 

「民族紛争(地域の言葉でいうとRido)が原因で、ほかの村に引っ越さなければならない時期もありました。Ridoが起きていた間には銃戦争が勃発しており、青年が狙われやすいと人々から聞き私は夫にこの村から出ていかなければいけないと言いました。その当時まだ子供たちが小さかったため、非常に不安に思いました。引っ越し先の村では、2012年にオランダンに戻るまで7年間過ごしました。2012年に戻ったのは、町で当選した女性の議長がRidoを終わらせると宣言したからです。その当時はRidoが原因で、狙われやすい多くの男性は外出することを拒みました。そのため、私たち女性が知事に話しに行きました。議長も一緒に来てくださり、一緒にRidoの問題について話しました。知事は、市長と共に私たちの問題を優先し、解決に向けて行動してくれると約束してくれました。彼らは私たち女性が心から村の平和を望んでいる姿を見て、行動を決意してくれたのです。最終的には、争っていた村の人たちと交渉することができ、合意に至ることが出来ました。Ridoが解決されたのです。女性の決断力のおかげで、私たちの地域に平和をもたらすことが出来たのです。議長や知事、そして市長の皆さんも助けてくださり、現在私たちの地域が平和になったことに対して、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。」

 

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アルミ―ラ・マリコールさんは日本政府との協力により実施されている UN Womenの事業「Empowered Women, Peaceful Communities (エンパワーされた女性、平和なコミュニティ)」で職業研修を受けたフィリピンの女性起業家です。このプログラムは、過激な暴力を防ぐために危機管理能力がある、団結した平和な地域を作れるように女性をエンパワーすることを目的としています。彼女が生まれ育ったオランダン地域では長期の村同士の紛争の歴史があり、男性は紛争中に標的となりやすく家を出られないことから、多くの女性が生活維持のための役割を担っています。アルミ―ラさんのお話は、持続可能な開発目標の16番目の項目(平和と公正をすべての人に)と5番目の項目(ジェンダー平等を実現しよう)に関連しています。

 

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