日本政府拠出案件~インドネシア~

写真:UN Women/Eric Gourlan

「女性は家庭内だけではなく国家レベルそして世界レベルにおける持続可能な平和を実現させるための鍵です。平和は強制されて作るものではなく、培うものです。私は、UN Womenとワヒッド財団とのパートナーシックを心から祝福しますし、「Empowered Women, Peaceful Communities~エンパワーされた女性、平和なコミュニティ~」事業が平和な社会を作る事を確信しています。平和の価値を作り、それを国内だけではなく世界に広めていきましょう。」

- インドネシア大統領、ジョコ・ウィドド:2017国際平和デー記念式にて

 

平和村イニシアチブ(以下「平和村」と称する)は平和で強靭なコミュニティを促進するために立ち上がった女性主導のイニチアチブです。

 

平和村のアイディアは、UN WomenとインドネシアのNGOワヒッド財団によって考案され、日本政府が資金を提供するUN Womenの地域事業「Empowered Women, Peaceful Communities」の下で実施されています。平和村を作り上げるため、コミュニティメンバーは、家庭の中で平和を作ることから始めて、コミュニティの中で寛容と平和を保護及び育成することにコミットしています。その後、コミュニティのガイドラインに同意します。ガイドラインには、隣人が協力して共有の建物を掃除、修繕するよう呼びかける事や、異なる宗教を信じる人々が集まりコミュニティ政策を設定するという事に加え、女性が地域経済や意思決定プロセスに関与するという事が含まれています。

各コミュニティの女性たちはそれぞれの村長と共に平和村モデルの実施に向けたロビー活動を行い、その結果、他のコミュニティメンバーの支持を得る事ができました。2017年11月1日に第1弾となる平和村が宣言を行いました。それ以来、さらに9個の村が平和村として宣言し、平和村のアイディアは広がり続けています。

2017年秋、インドネシアのジョコ・ウィドド大統領は、「Empowered Women, Peaceful Communities」事業への強い支持を表明しました。インドネシアの国家テロ対策機関であるBNPTは、平和村モデルは、同国の「暴力的過激主義の防止と対抗に関する国家行動計画(P/CVE)」の一つの柱である「防止」の柱を実施するための具体的な事業であると考えていると発言しました。さらに、エコ・プトロ・サンジョジョ村落大臣は、平和村モデルは寛容の文化を育むために必要な持続的かつ公平な発展を加速するための重要な要素を持っていると主張しました。以下は、平和村が実現しなければならない、合意された「指標」の例です。

 

  • 村人全員が安全に暮らすことを確保するために、住民が定め遵守する村の規則
  • 家庭レベルから始める多文化社会における平和、ジェンダー平等、寛容、及び正義を含む普遍的価値の促進及び教育
  • 協調性を反映し促進する、芸術・文化に基づく地域活動
  • 暴力、過激主義、テロ、及び社会紛争を防止する早期警戒システムの存在
  • 暴力を受けた被害者の回復、社会復帰、及び社会への再統合を確実にするシステムの存在
  • 村の行政、村の安全、経済、及び教育など、あらゆる分野における女性の活躍

平和村の価値観と公約の実施を支援し監視するために、10個すべての平和村のコミュニティが特定の作業部会(Pokjas)を結成しました。Pokjasの会員数は217人で、88の役職は女性が保有しています。すべての平和村の作業部会への女性の参加をクオータ制の導入により30%以上にするという事は、標準作業手順書に明記されています。2019年8月現在、平和村作業部会への女性の参加率は40%です。

写真:UN Women/Eric Gourlan

「平和村イニシアチブは、村の意思決定プロセスに、より多くの女性が参加するための女性の参加権を拡大しました。これまでの伝統的な宗教社会生活は、男女間に空間を作り出していました。村の意思決定の場に女性が参加する事によって、彼女たち自身が自分たちには発言権があり、その声は受け入れられる事を認識するようになりました。女性たちは社会的、政治的自信を高めたのです。」 - 東ジャワ州・スメネプ県・グルックグルック村の平和村イニシアチブ参加者

平和村のアプローチは成功しており、ジャワ島ではこれまでに肯定的な反応を受けています。UN Womenとワヒッド財団は、既に確立された平和村への支援を継続し、本モデルを強化するために成功例と失敗例を注意深く監視する予定です。インドネシアは非常に多様な国家であり、特定のアプローチは異なる地域の文脈に臨機応変に対応しなければならないことを理解しながら、ワヒッド財団は平和村のアプローチをパプア州やアチェ州を含む他の村に導入することを目指しています。

平和村イニシアチブは、「女性、平和、安全保障」事業の枠組みの下で始まり、草の根の女性に平和なコミュニティを維持するための活動に参加し主導する機会を提供してきました。また、本イニシアチブは、アジア太平洋地域における平和及び社会的結束を促進し、急進化及び暴力的過激主義の防止を図るUN Womenの「Empowered Women, Peaceful Communities~エンパワーされた女性、平和なコミュニティ~」事業の一環として、インドネシアの主にジャワ島で日本政府の支援によって実施されています。

本文(英語)はこちらこちら

Empowered Women, Peaceful Communities」事業に関する詳しい情報はこちら