目標11:都市と人間の居住地を包摂的、安全、レジリエントかつ持続可能にする

Photo: UN Women/Fatma Elzahraa Yassin

今日の世界は、かつてないほど急速に都市化が進んでいます。

多くの人々にとって、都市へ移住することは収入の拡大や雇用機会の拡大、また快適な居住環境や近代的な施設への容易なアクセスを得る機会になります。

干ばつ、洪水、嵐といった自然災害による死亡率は男性よりも女性の方が高くなっています。これは構造的なジェンダー不平等に起因しています。

しかしながら、都市は不平等と格差の大きい場所でもあります。新しい移住者たちの多くは女性の移住者ですが、最終的にスラム街に住みつくことになり、清潔な水の確保といった基本的なサービスを得ることも難しくなります。多くの危険にさらされ不健康な生活を送ることは、都市において経済的に安定した足場を作ることを妨げます。

たとえば、子供を病院へやらなければならない時にバスを使うことができないということは、重篤な障害やあるいは死という結果を子供にもたらしてしまうかもしれません。女性にとって、ジェンダー差別が拡大することはリスクの拡大に結びついているのです。また、自然災害に関しても、男性よりも女性の方が犠牲となることが多く、さらに若い年代の女性が犠牲となりやすくなっています。

都市開発においては、そこに住むあらゆる人々を含まなければなりません。都市計画、ガバナンス、財政のすべての面において、積極的にジェンダー平等の指標を取り入れる必要があります。そして女性は、都市に関する政策決定において平等な役割を担わなければなりません。

UN Womenは、女性や女児たちが暴行や嫌がらせを受けることなしに都市の公共空間を安全に楽しむことができるよう取り組んでいます。UN Womenのセーフシティ・グローバルイニシアティブは、行政や女性グループなどの協力を通じて数多くの革新的な成果を挙げています。また、UN Womenは災害で影響を受ける女性を減らすために、災害リスク削減計画の推進を行ったり、女性が強靭性を備えられるよう、また気候変動の影響を軽減できるようトレーニングを行ったりしています。