目標3:あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する

Photo: UNICEF/Sokol

可能な限りよりよい健康を手にすることは、すべての人々がもつ基本的な権利です。しかしながら、ジェンダーに基づく差別は、この権利を奪ってしまいます。女性を家庭に留めておくような社会的慣習といったジェンダーに基づく差別により、女性は病気にかかりやすく、また、ケアを受けにくい存在になっています。

【妊産婦の死亡】1990年と比べて世界における妊産婦の死亡率は45%減少しました。―しかし、いまだに毎日800人の女性が、予防可能な妊娠関連の病気が原因で亡くなっています。こうした妊産婦の死亡の99%は開発途上国において生じています。

世界的に、出産年齢にある女性の間ではエイズ(AIDS)が最も大きな死因を占めています。女性が生物学的にHIVウイルスに感染しやすいというだけでなく、不平等な社会的・経済的立場が、女性たちを保護や選択の権利から阻害しているのです。

世界では、2億2500万人以上の女性が避妊に必要な道具をいまだに持ち合わせていません。開発途上地域においては、妊産婦の死亡率は先進国の14倍以上であり、また妊婦のたった半分しか最低限の出生前ケアを受けることができないのです。

UN Womenは、暴力サバイバー(生存被害者)を含めて女性や女児に対する健康サービスの提供を向上させるために政府と協力し、また、格差を埋めるために非政府パートナーの支援を通して、女性の福祉と健康の増進に努めています。UN Womenは、幼児婚、女性器切除、食事制限などといった女性や女児を危険にさらす慣習の撤廃にも取り組んでいます。UN Womenのプログラムのひとつは、西アフリカにおけるエボラ出欠熱危機に際して妊産婦と幼児の健康サービスを提供しました。このようにUN Womenのプログラムは、医療的・人道的危機に際し、女性の健康に関するニーズを満たすのにも役立っています。また、HIVウイルスやエイズと共に生きる女性たちをUN Womenは支援し、エンパワーしています。