UN Womenについて

仕事と重点分野

国連女性機関(UN Women)はジェンダー平等と女性のエンパワーメントのための機関です。女性と女児のためのグローバルな支援者として、UN Womenは、世界全域で女性と女児のニーズに応じた変化をさらに加速させるために設立されました。

UN Womenは、国連加盟国がジェンダー平等の達成をめざし、国際基準を策定する支援をします。また、こうした基準を履行し、世界中の女性と女児が真に恩恵を受けるための法律、政策、プログラム、サービスなどの企画立案を政府や市民社会と協力して行います。持続可能な開発目標(SDGs)のビジョンを女性と女児にとって現実のものとするために世界全域で活動し、以下の5つの活動領域に優先的な取り組みを行って、あらゆる分野における女性の平等な参画を支援します。

UN Womenは、2030アジェンダに関するすべての審議や合議のほか、国連システム全体におけるジェンダー平等の取り組みを主導・調整する任務も担っています。そして、ジェンダー平等を持続可能な開発目標の基本と位置づけ、より包括的な世界を目指して活動します。

女性の地位

ジェンダー平等は、基本的な人権であるだけでなく、その実現は社会と経済に大きな影響を与えます。女性をエンパワーメントすることは経済発展を促進し、生産性と成長に拍車をかけます。しかし、ジェンダーの不平等は社会のあらゆるところに深く根付いています。女性はディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)へのアクセスが十分でなく、性別による職域分離とジェンダーに基づく賃金格差に直面しています。また、基礎教育や保健医療へのアクセスを拒否される傾向にあります。世界のいたるところで、女性は暴力と差別を受けています。さらに、女性は政治的および経済的意思決定のプロセスに十分に参画できていません。

国連は数十年にわたり、北京宣言および北京行動綱領、また、女子差別撤廃条約(女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約、CEDAW)といった歴史的な協定を通じて、ジェンダー平等を大きく進展させてきました。

世界中の女性や女児のエンパワーメントと権利のために活動するUN Womenの主な役割は、以下のとおりです。

歴史的な展望

国連は長年、ジェンダー平等を世界的に促進するための活動において、資金調達や、国連活動の全体的な統括が十分でないなど、深刻な課題に直面していました。このような背景から、2010年7月の国連総会決議により、UN Women(United Nations Entity for Gender Equality and the Empowerment of Women、ジェンダー平等と女性のエンパワーメントのための国連機関)が設立されました。これにより、国連加盟国はジェンダー平等と女性のエンパワーメントに関する組織の目標達成へ向けて歴史的な一歩を踏み出しました。UN Womenは、より大きなインパクトをもたらすために資源と任務をひとつにまとめるという国連改革アジェンダの一環として、ジェンダー平等と女性のエンパワーメントに関連する以下の4機関を統合して創設されました。

  • 国連女性地位向上部 (Division for the Advancement of Women、略称:DAW)
  • 国際婦人調査訓練研究所 (International Research and Training Institute for the Advancement of Women、略称:INSTRAW)
  • 国連ジェンダー問題特別顧問事務所 (Office of the Special Adviser on Gender Issues and Advancement of Women、略称:OSAGI)
  • 国連女性開発基金 (United Nations Development Fund for Women、略称:UNIFEM)