日本政府拠出案件~バングラデシュ~第3弾

サロティー・ラニ・サハさん(46歳)は、バングラデシュのラングプール県に拠点を置く現地のNGOであるSEEDSocial Equality for Effective Development:効果的な開発のための社会的平等)の事務局長です。

「どうやってリーダーたちを議論の輪に加えるかって?私はこれらのリーダーたちを、変化を生み出し、コミュニティを参加させるための糸口としています。」

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写真:UN Women/Tasfiq Mahmood

 

「バングラデシュでは、暴力的な過激主義、女性の抑圧、急進主義などの問題がますます頻繁に起こっています。これらの問題の存在が、私のNGOであるSEEDで女性、平和、安全保障のテーマに私が取り組んでいる理由です。

コミュニティでの私たちの活動には、女性グループとの中庭での会議が含まれます。私たちは、様々な問題について話し合います。例えば、今日はセクシャルハラスメントと宗教における不寛容の高まりについて話し合います。コミュニティのメンバーが問題を私に相談してきた際は、私は彼女たちを法執行機関と結び付けます。

私はこれまで、いくつかの課題に直面しなければなりませんでした。私がコミュニティでデリケートな問題について話し始めたとき、一部の人びとはそれを積極的に受け入れませんでした。それらの問題は宗教に関連しているため、一部の人びとはぎこちなくなり、それについて話そうとしませんでした。どうやってリーダーたちを議論に持ち込むかって?一部のリーダーたちは、私たちが言うことを聞き入れてくれません。しかし、他の人は聞き入れてくれます。彼らは耳を傾け、様々なワークショップやセミナーに参加してくれます。私はこれらのリーダーたちを、変化を生み出し、コミュニティを参加させるための糸口としています。

当初、私自身も女性であるが故に問題を抱えていました。当時、多くの女性は働いていなかったので、女性が私のように働くのは珍しいことでした。しかし、女性は働くことができます。女性たちは人間です!私がコミュニティに行ったとき、多くの人びとは集まって私たちの会議を見ていましたが、参加することはありませんでした。しかし今では、その人びとは私を知り、最終的に私を受け入れてくれました。

SEEDで仕事をする上で私を最も駆り立てるのは、女性のために何かをするという自分自身のコミットメントです。女性は社会の一員であり、何でも成し遂げられるというメッセージを伝えたいと思います。女性が家庭で意思決定を行い、家計を管理することができれば、彼女たちはどこでも意思決定を行う能力と将来性を持つことができます。」

サロティー・ラニ・サハさんはバングラデシュのNGOであるSEEDの事務局長です。SEEDは、アジア太平洋地域において暴力的過激主義を防止することを図るUN Womenの事業「Empowered Women, Peaceful Communities~エンパワーされた女性、平和なコミュニティ~」の一環としてUN Womenがバングラデシュで女性、平和、安全保障に関するネットワークを形成するために招集した21のコミュニティベースのNGOおよびグループの1つです。本事業は日本政府の支援によって実施されています。サロティーさんのお話は、持続可能な開発目標の16番目の項目(平和と公正をすべての人に)と5番目の項目(ジェンダー平等を実現しよう)に関連しています。

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