スポーツとジェンダー平等

Photo: UN Women

課題

スポーツは、性別・人種・宗教・国籍の障壁を超える力を持っています。スポーツは、健康とウェルネスを促進し、自尊心を高め、リーダーシップ・チームスキル・忍耐を教えてくれます。スポーツに携わっている女性は、ジェンダーに基づくステレオタイプに挑戦し、人を感動させるロールモデルとなり、男性と女性が平等であると証明しています。その姿を見ることで、ジェンダー平等の実現に一歩近づきます。 

女性は、かつてないほどにスポーツ界で活躍しています。1900年にパリで開かれたオリンピック第1回大会では、997人のアスリートのうち、女性はわずか22人しかいませんでした。2012年のロンドン大会は、オリンピックの全種目に女性が参加した初めての大会となりました。リオでは、306の競技で、全体の45%を占める4,700人の女性が、国を代表して参加します。

多くの産業が一層認識を高めているように、女性は視野を広げ、新しいアイディアとイノベーションをもたらし、新しい聴衆の心を動かすことができます。しかし、スポーツ界で完全な平等を達成するまでにはまだ長い道のりがあります。世界中の女性及び女児は、スポーツをする機会がより限られ、スポーツをする際の投資や訓練、安全性もより少ない状況です。プロのアスリートになった場合でも、彼女たちはガラスの天井と大きな賃金格差に直面しています。例えば、前回の女子サッカーワールドカップの支出総額は1500万ドルでしたが、男子サッカーワールドカップは5兆7600万ドルでした。フィールドを離れても、スポーツ関連組織やスポーツ衣料会社、市場関係者の指導的地位において、女性の代表者は少ない状況です。2016年7月時点で、国際オリンピック委員会(IOC)では22人の女性(24.4%)がメンバーとして活動しており、4人(25.5%)が役員会のメンバーとなっています。

2015年に世界のリーダーたちによって採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」は、2030年までにジェンダー平等を達成するロードマップを策定しました。このアジェンダは、明確に、スポーツを開発と女性のエンパワーメントの重要な鍵としています。

ブラジルで8月5日から21日まで開催されるリオ・オリンピックに向けて、スポーツに携わる女性及び女児に関して、強固な障壁、注目すべき成果と彼女たちの比類なき潜在能力に焦点を当てていきます。 

UN Womenとリオデジャネイロオリンピック

UN WomenとIOCは2012年以来のパートナーです。2016年のリオ大会において、IOCは「One Win Leads to Another(ひとつの勝利が次へのきっかけとなる)"」という、スポーツを通じた若い女性・女児のエンパワーメントを目的とした、革新的な共同プログラムを発表します。このプログラムは、思春期の女児に良質なスポーツのトレーニングを通じてリーダーシップを身に付けてもらうほか、女児にとって安全な場所を創出し、社会的な障壁を乗り越え、暴力に遭ったときにサービスを受けられるように技術や知識を与えます。また、このプログラムでは参加者に基本的な経済的スキルを提供します。この試みは、Swedish Postcode Lottery Sport Foundation(スウェーデン郵便番号くじスポーツ財団)の追加的な支援のもと、Women Winとのパートナーシップに基づき、リオデジャネイロの貧困地域にある体育施設(オリンピック・ヴィラ)にて試験的に行われています。 

プムズィレ・ムランボ=ヌクカUN Women事務局長は、リオに聖火ランナーとして招待され、オリンピックの開会式に名誉審査員の1人としてノミネートされています。「One Win Leads to Another」プログラムの参加者である、Thaiza Vitória da Silva(15) と Adrielle Alexandre(12) も聖火ランナーとして参加する予定です。 

 

Brazil - "One Win Leads to Another" UN Women and IOC joint programme