女性に対する暴力の撤廃に向けて
世界の女性と女児の3人に1人は、生涯に一度、身体的暴力あるいは性暴力の被害を経験します。彼女たちのうち、何らかの助けを求める人は40%以下です。そのうち警察に助けを求めるのは、たったの10%です。2012年に殺害された世界の女性の半分は、親密なパートナーあるいは家族の手によって殺害されました。
「UNiTE女性に対する暴力撤廃キャンペーン」は、2008年に潘基文国連事務総長によって立ち上げられ、すべての政府、市民社会、女性団体、男性、若者、民間セクター、メディア、国連システム全体、そして個人の力を結集して、女性に対するあらゆる形態の暴力の撤廃に取り組むための政策提言イニシアチブです。この一環として、毎月25日を「Orange Day (オレンジ・デー)」とし、女児や女性に対する暴力根絶への行動と啓発を促す日としています。
UN Womenは、毎年11月25日(女性に対する暴力撤廃の国際デー)から12月10日(人権デー)までの16日間、女性に対する暴力の撤廃を世界中で呼びかけてきました。2015年には、暴力のない明るい未来を象徴するため「Orange the World: End Violence Against Women and Girls (世界をオレンジ色に:女性と女児に対する暴力を終わらせよう)」と呼びかけ、学校や建造物・史跡のランドマークなど、街中をオレンジ色に染めて、女性に対する暴力という人権侵害をなくすよう世界中に訴えかけました。
2016年のテーマは「Orange the World: Raise Money to End Violence against Women and Girls(世界をオレンジ色に:女性と女児に対する暴力を終わらせるため、資金を集めましょう)」です。今年は、持続可能な開発のための2030年アジェンダの実現に向けて、女性と女児に対する暴力を撤廃するためには、暴力撤廃への取り組みに対する持続的な資金調達が必要であることを強調します。世界中の女性と女児に対する暴力の防止と撤廃への最大の障壁の一つとして、致命的な資金不足ということが挙げられます。女性と女児に対する暴力の撤廃を具体的な目標として掲げている持続可能な開発目標(SDGs)などの枠組みは、大きな未来を約束するものですが、女性と女児の人生に実際の変革がもたらされる為には、そこに十分な資金提供が無くてはなりません。建造物等のオレンジ色のライトアップは、昨年に引き続き行われます。
UN Women日本事務所も、昨年に引き続き、11月25日に文京区と協力して啓発・周知活動を行います。当日の様子はこちらをご覧下さい。
あなたもキャンペーンに参加しませんか?
あなたがどうやって世界をオレンジにしたのか、#orangetheworld #16days のハッシュタグと一緒に、写真やメッセージ、ビデオをfacebookとtwitterに投稿しましょう。
キャンペーンの詳細については、今年のCall to Actionとファンドレイジング・ツールキットを参照ください(英語)。
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