ジェンダー平等基金について
ジェンダー平等基金はUN Womenの助成基金メカニズムです。スペイン政府による将来を見据えた6,500万米ドルの寄付により2009年に発足し、マルチドナーのメカニズムとして発展を続けています。各国政府や民間セクター、個人ドナーなど多様なドナーが次々と貢献しています。現在、ジェンダー平等基金は、ジェンダー平等と女性のエンパワーメントをグローバルに推進する、世界で最も規模の大きい助成基金の一つとなりました。
ジェンダー平等基金は、市民社会および政府の連携先に直接的に資金を届けるための、UN Womenのファスト・トラック・メカニズムのような役割を果たしています。ジェンダー不平等の土台となっている構造的な不平等を是正する力を持つ革新的かつ柔軟なツールであり、女性の声と行為主体性を増強することもできます。
ジェンダー平等基金は特に、農村部の女性や移民女性、家事労働者、先住民女性など、社会的に疎外された環境にいる女性たちやその家族およびコミュニティのために、現場で具体的な成果を挙げている、革新的かつ影響力のあるプログラムを支援しています。
2009年の設立以来、80か国に及ぶ120のプログラムで、総額6,400万米ドルの投資を行い、1千万人の女性、女児、そして男児が直接的に利益を受けました。
基金の運用
ジェンダー平等基金は、ニューヨークにあるUN Women本部の事務局と、アフリカ、アラブ諸国、アジア太平洋、ラテンアメリカ・カリブ海地域のUN Women事務所に配置された4人の地域専門家の支援によって運用されています。事務局は、ドナー国、プログラム実施国、市民社会組織、そして多国間組織の代表からなる交代制のグループで構成された運営委員会のガイダンスを受けています。運営委員会は、基金の全体設計、政策、ビジョンに助言し、助成金の拠出を承認します。
運営委員会
・プムズィレ・ムランボ=ヌクカ (Ms. Phumzile Mlambo-Ngcuka)
国連事務次長およびUN Women事務局長(共同委員長)
・ゴンサロ・ロブレス・オロスコ (Mr. Gonzalo Robles Orozco)
International Cooperation for Developmentスペイン事務総局 事務総長 (共同委員長)
・フレデリク・アーサー (Ms. Fredrik Arthur)
ノルウェー ジェンダーと平等局 大使
・イヤマ・ヴァン・デューレン (Ms. Irma van Dueren)
オランダ外務省 ジェンダー平等局 局長
・ヴァバ・ゲイフロー (Ms. Vabah Gayflor)
リベリア ジェンダー省大臣
・ニロファー・バフティアール (Ms. Nilofar Bakhtiar)
元パキスタン国会議員、国連世界観光機関(WTO)事務局長への観光における女性に関するスペシャルアドバイザー
・ヨルダン王女バスマ・ビント・タラール (HRH Princess Basma Bint Talal)
ヨルダン王室
・ヘレン・クラーク (Ms. Helen Clark)
国連開発計画 (UNDP)総裁
・ジェニ・クルーグマン (Ms. Jeni Klugman)
世界銀行 ジェンダー開発局長
・オティリア・ルクス・デュ・コティ (Ms. Otilia Lux de Cotí)
グアテマラ 先住民女性の国際フォーラム 会長
・マリー・ルシンビ (Ms. Mary Rusimbi)
タンザニア連合共和国 タンザニア・ジェンダー・ネットワーキング・プログラム 設立者
・ルーシー・ガリード (Ms. Lucy Garrido)
ウルグアイ 女性団体Cotidiano Mujerメンバー
財務状況
ジェンダー平等基金は、下記のドナーより寛大な貢献を受けています。
政府:スペイン、スイス、ノルウェー、オランダ、日本、メキシコ、イスラエル
民間セクター:アンジェリカ・フエンテス財団、タッパーウェア、ロクシタン、エスプリ、ネッタポルテ、ゴールドマン・サックス・ギブス
UN Women国内委員会:アイスランド、オーストラリア、英国、ドイツ、フランス