私のいる場所から:マリア・ジュディテ・ダ・シルヴァ・バレリオ (Maria Judite da Silva Vallerio)

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Photo:UN Women/Ryan Brown

ジカウィルスに感染していた姪がいます。彼女は先住民族です。ブラジルの女性たちは混乱しています。先住民族のコミュニティは郊外にあり、孤立しているため、コミュニケーション手段が完全に欠落している時もあります。先住民族の女性たちは、どのようにジカウィルスに感染するのか、教えられていません。爆発的な感染にどう対処するのかも知りません。資本主義に馴染みのない先住民族の女性たちが、蚊刺されを防ぐ商品を手にすることができると思いますか?テレビやマスコミへアクセスを持たない彼女たちが、ウィルス及び感染あるいは防止について学ぶことができると思いますか?先住民族の女性たちは、圧倒的な知識の欠落と共にジカウィルスの影響を受けています。

私たちは、先住の民族女性たちの意識向上を行っています。まず初めに、ジカウィルスのこと、そしてどのように感染するのか、どのように感染を防止するか、教えます。次に、既に感染している女性たちに、これは呪いではなく、病気以外の何物でもないと伝えます。そして、先住民族の医療組織から支援を受けるよう伝えます。

私はマラニョン州で先住民族の団体を調整するCOAPIMAという団体と協力して上記の取り組みを行っています。また、Eメールやインターネット、テキストメッセージ等ITを活用して情報を拡散する活動を行っている、先住民族のユースネットワークとも協力しています。また、アメリカ大陸中の先住民族の女性たちで編成される大きなネットワークとも連携しています。

マリア・ジュディ・ダ・シルヴァ・バレリオ(21歳)は、ブラジル・マラニョン州の先住民族グアハハハラ族の女性です。彼女はThe Coordination of Indigenous Organizations of Maranhão (COAPIMA)の政策アドバイザーとして、先住民族の女性たちの健康と女性の権利に関する意識の向上を、地域レベルで行っています。UN Womenは、ジカ熱に関する情報と支援を提供し、部族毎のコミュニティにおいて感染を防止し最小限に抑えるため、様々なネットワークと草の根の団体を動員しています。またUN Womenは、アマゾン地域のラジオ番組や、COAPIMAの傘下にある国内規模の先住民族の権利擁護団体Articulação de Povos Indigenas do Brasil (APIB)も含む数々のネットワークに、5万枚のチラシを提供するなど、オフラインの媒体も含め、マス・メディアを通じて情報発信に努めています。持続可能な開発目標(SDGs)の目標3は、新生児及び5歳未満児お予防可能な死亡を根絶し、顧みられない熱帯病といった伝染病及びその他の感染症を根絶することを含め、あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保することを目指しています。